少し前に過ぎ去ったバレンタイン。
それ自体にソワソワする事なんて、とうに失せてしまったが、2月という寂しさを少しでも和らげるなら、又、それが経済を潤すならば、それも有りだろうと、いつしか思うようになった。そんな14日の事。
街角でほんの少しのドラマを観た。
『俺なんかでよいの?』(聞き耳をたてていた訳でない)
『……』(聞こえなかっただけで、恐らく、肯定の頷きがあったのかと思う)
『他にあげる人いるんじゃないの?』
(繰り返すが、聞き耳をたてていた訳でない)
この2人の仲が、義理的なやりとりなのか、本気なのかは、わからない。ただ生きてる中で、こんな事さえとりあげられたなら、僕らに残るものは、いったいなんなのだろうか?
こんな気持ちを、奪うような群衆心理、ただ悲しくて仕方ない。