彼女と最初にあったのは、2017年6月、仙台。
誰から見ても、おっとりとした彼女は、典型的なヨガっ子だった。
世の中には、向き不向きがある。
好き嫌いがある。
明確な答えが存在する解剖学の世界観に残念ながら歓迎されないであろう…
そんなヨギーニだと思っていた。
しかし、思い込みの恐ろしさをマジマジと突きつけられ、バイアス修正をしなくてはならなかった。
それが『彼女』。
アシスタントのさかたのりこが、今、花開いているのは、間違えてなくある時期、とてつもない熱量を解剖学という世界へ注ぎ込んだからだ。
その貯金は、未だ枯れていない。
そして、その後…。
彼女に憧れる仲間は多数いたが、その努力をなぞる事が出来る仲間は、誰一人としていなかった。
僕自身、そこに残念感などなかった。
何故なら瞬発力という才能。
追い詰められた者のみが発揮出来る力。
ギリギリで人生を踏ん張る事が可能な人間は、確かに沢山存在する。しかし、ごくごくひとかけらの人間は、更にその上の高みまで針を振る。
それは、後天的な才能でもあり、育ちでもありと、本人だけの問題ではない。
話を『彼女』に戻す。
『彼女』は、昨年のコロナ渦というマイナス環境を、全てにおいてプラスに転じた女子である。
僕の性格を存じている方ならば、わかって頂けるかと思うが、やれと言われても、お世話が言えないのだ。
どちらかと言うと、認めていても、敢えて下げてしまう!
そんな嫌な奴だ。
その僕が、昨年から今年にかけ、
さかたのりこに、『彼女』の凄さを、淡々と、何度となく語った事だろうか!
昨年から今年へのオンライン講座で、顔を見ない時が無かった位に、毎回、笑顔を向けてくれる。
えっ、また、きたの?その繰り返しだ。
そうなると、殆どの方は、次から次へと、情報が落ちていく。これも当たり前だ。
しかし、彼女は本当に違っていた。
敢えて、答えられないであろう、意地悪な質問をしても、自信たっぷりに、そのキャッチボール最高!嬉しい!とばかりに答えてくれる。
それは、補足がいらない。
120点の答えだ。
一つ、残念なのは、その『彼女』は、天才ではなかった。
だからこそ、夜ごと、毎日、解剖学に熱量をかけなければならなかった。
しかし、凡人の『彼女』には、天才以上の伸び代を感じてしまうのだ。
その『彼女』が、春のイベント、uchida Fesのスタートをきってくれる。
秘蔵っ子というには、おこがましいが、
僕と同じ凡人が、努力を味方にし、花開くその姿を、アナ骨ファンの皆様には、体感して欲しい。
『彼女』の名は、
さいとう なつみ。
寒さの中で、いつも歯を食いしばって生きて来た、東北魂を、見てやって欲しい。